当講座では国内でもいち早く膵臓に対する低侵襲手術の導入を行い、これまでに培った腹腔鏡下手術の経験をもとに、2021年にロボット支援下膵体尾部切除術を導入しました。これまで(2022年12月時点)に、13例ほどの症例に対して行い、術後経過に影響するような合併症(膵液瘻など)の発生もなく安全に実施できております。また2022年8月からは新たにロボット支援下肝切除術を導入し、安全性と確実性を確認しながら、少しずつ対象症例を拡げてきております。現在は2023年中にロボット支援下膵頭十二指腸切除術を導入できるように準備をすすめています。
ロボット支援下膵体尾部切除術
近年、膵臓手術の分野においても低侵襲手術が普及してきており、本邦でも2020年にロボット支援下膵切除術が保険収載されました。傷が小さいことに加え、腹腔鏡手術特有の動作制限や手振れもロボット手術では解消され、より精緻な手術操作を実現することができるようになりました。
ロボット支援下肝切除術
ロボット支援下肝切除術は2022年より保険収載されました。肝切除において発揮できるロボット機能の利点としては、安定した視野での緻密な肝門部脈管処理、肝切離における緻密な脈管処理、結紮、縫合操作の容易性、ロボット鉗子による肝把持・固定の安定性などがあります。今後、新規デバイスの発達などによりさらに発展していくことが期待できる領域です。
お問い合わせ先
肝胆膵・移植外科学講座
facebook https://www.facebook.com/FMUHBPTS
URL:https://www.fmu.ac.jp/cms/hbpts/